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ジャズの歴史① ニューオーリンズで生まれる (1900s–1920s)

ジャズは誰か一人が発明した音楽ではありません。20世紀初頭、アメリカ南部の港町ニューオーリンズで、 さまざまな音楽が一緒に煮立つように、自然と生まれました。この第1回ではその誕生の瞬間を追います。

ジャズとは何か — 三つの核心

本題の前に、ジャズをジャズたらしめる三つを覚えておきましょう。

  • スイング: 機械のようにではなく、少し伸び縮みしながら転がるリズム感。「あの感じ」が無ければジャズではありません。
  • 即興(インプロヴィゼーション): 譜面通りではなく、その場で旋律を生み出すこと。
  • ブルーノート: 少し下げた音(♭3, ♭5, ♭7)が生む、切なく粘りのある色合い。

そこに定番の12小節ブルース形式が加わると、ジャズの骨格が完成します。

すべてが混ざる街

ニューオーリンズはフランス・スペイン・アフリカ・カリブの文化が入り混じる港でした。奴隷解放後の 黒人community のブルースやスピリチュアル、ヨーロッパ式ブラスバンドの行進曲、ピアノの ラグタイム、Congo Square に残るアフリカのリズムが、毎日街角でぶつかり合います。葬列が悲しい曲から 陽気な曲へ変わるこの街で、即興で混ぜ・ひねる音楽が育ちました。

最初の英雄たち

  • キング・オリヴァー(コルネット): 初期ニューオーリンズ・サウンドを代表するバンドリーダー。若きアームストロングの師。
  • ジェリー・ロール・モートン(ピアノ・作曲): 「俺がジャズを発明した」と豪語した、最初の偉大なジャズ作曲・編曲家。
  • ルイ・アームストロング(トランペット・ヴォーカル): 合奏中心だったジャズをソリストの芸術へと変えた決定的人物。

必聴曲

King Oliver's Creole Jazz Band – "Dippermouth Blues" (1923)

複数の管楽器が同時に即興で絡む、初期ニューオーリンズ合奏の教科書。若きアームストロングもこのバンドに。

Jelly Roll Morton – "Black Bottom Stomp" (1926)

即興と作曲が絶妙に均衡した、「設計されたジャズ」の初期傑作。

Louis Armstrong – "Potato Head Blues" (1927)

アームストロングのストップタイム・ソロが炸裂する瞬間、ジャズで「個人の声」が主役になります。

Louis Armstrong – "West End Blues" (1928)

無伴奏で始まる有名な導入カデンツァひとつで、ジャズの水準を丸ごと引き上げた歴史的録音。


アームストロングが「ソロの時代」を開くと、ジャズはやがてアメリカ中が踊る巨大な大衆音楽へと爆発します。

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